一年位前、TVやネットで紹介されていて...ずっと見たかったのですが、ようやく配信で見れました。パリの端から端まで、タクシーで移動する老婦人の想い出辿って話が進むパリ観光気分の映画なのかと思ってたら...大違い‼ なんとも素敵な映画でした。いかにもフランス的、かわいいおばあちゃんの扱いではなく、第二次大戦後の波乱万丈な人生を生き抜いてきた女性として描かれているし、なにより90を過ぎた今もちゃんと女性として描かれていて(運転手さんとのやり取りのなかに、何度もキスの味がでてきたし・・・)
根底にあるテーマが先週見たラストナイトインソーホーと似通ってるかな~?どちらも’50年代、’60年代、女性の人権が軽んじられていて、それが一因で起きた悲劇。
でも、それも『C’est ma vie』、老婦人の問わず語りとタクシーの窓から流れるパリの景色と、そしてノスタルジックなジャズの数々...選曲がなんとなく意味深で、ON THE SUNNY SIDE OF THE STREE(私の大好きな曲です)は、アメリカ人の恋人、アメリカへの憧れの象徴かなって深読みしてしまいました。ホントに素敵な映画でした。