昨日、テレビでジブリの『コクリコ坂から』から見ました。ずいぶん以前に放送された時、途中から見るともなしに見たことあったのですが・・・冒頭の坂道だけのシーンで思わず涙ぐんでしまった…あの薄い土の色をした路！あれだけで小学生だった頃に引き戻されてしまった。都内ではもう、どこを探したってあの土の路はない、画面からは、うっすらと巻き上がる土煙までたちあがってきそうで、そして、描かれている植物たち、あの頃の植物なんですよね。植物なんて、今もあの頃も違いなんてそんなにないと思われるかもしれないけど・・・あの頃は、庭木、なんです。だから路の両側には、垣根から葉っぱや花がはみでていて、 今は品種改良されたどちらかというと色の強い植物が多いような気がしますが・・・坂を登り切ったところにある小学校からの帰り道は寄り道し放題！車も通らない住宅地の細い道を、ところどころ空地もあって友達と遊びながら歩いていましたが、子供の背の高さに庭木が当たったり、枝を折ってしまったり、こでまりやレンギョウの花に顔をつっこんでみたり、今ではマンションだらけ、どこをどう探しても、あの頃のおもかげはありません。それにもう一つ、木の窓枠、木とモルタルの窓枠、アルミサッシと違って、何か特別感というか、障子が一般的だった普通の家にはなくて主に洋館風の建物にあったのですごくおしゃれなイメージがあるんですね。それと木のぬくもり、モルタルのぬくもり、もうどんなことをしてもあの風景の世界には戻れないんだ！！単なる安っぽい感傷なのかもしれませんが、アニメみている間中、そんな思いに浸ってました。
